ミドリマツベーカリーです。
先日、猫のダンさんが脱走しました。
いつもだったら、お休み前のウキウキの日曜日のことです。
しかも、その日最後に来てくださったお客さまに
『團十郎ちゃん、元気ですか?』と声をかけていただき
『ハイ。元気です!!!』と答えた
ホンの数十分後の出来事でした。
休憩に行こうとドアを開けた瞬間に
いるはずのないダンさんが勢いよく走り出てきて
(一体なにが起こったの???・・・)と、ぼーぜん。
直後、シェフが近くにいるのを見つけて名前を呼ぶも、
マダムの目の前を得意げな顔をして全力疾走し、
そのままどこかへ走り去っていきました。
(ノラ出身のダンさん、外に出たかったんだろうなぁ・・・)
(いつもひとりでお留守番して、さぞかしつまんなかっただろうなぁ・・・)
(マダムが帰ると『遊んでーーーー!!!』と猛アピールしてたのに
疲れてるときは、ついつい後回しにしてて、悪かったなぁ・・・)
・・・色んな思いが頭をよぎります。
そして、最後に見たときのあの
『見て見てーーー!!!!こーーーんなに早く走れるのぉ。』
とでも言っていそうなあのドヤ顔。
家の中でも、全力疾走してたダンさん。
(コーナーでは、やや失速。)
どこまでも真っすぐ思い切り全力疾走できて嬉しかったかなぁ。
楽しいはずの日曜日の夜が、ダンさんの不在により
シェフとふたり、墨を飲んだようにどんより。
いつもマダムの布団に潜り込んできて一緒に寝てたのに
今はどこで寝てるのかなぁ。
ゴハン、どうしてるのかなぁ。
考えるのは、ダンさんのことばかり。
『これって、まるで恋人に振られたときのような気分。』などと
シェフと話しながら思わず涙がじんわり。
翌日になっても、まったく姿を見せず、
居ても立っても居られないマダムは、【猫・脱走】とか検索してみて
とりあえず
いつも使っていた食器にゴハンを入れて逃げた場所に置いておく。
見つけてもいきなり大きな声を出したり、捕まえようとしない。
というのを見つけて、ゴハンを用意し、
シェフには見つけてもさりげなくしておくようにと忠告。
(シェフはすぐに大きい声で名前を呼ぶから。)
翌朝、仕事をしていたシェフから電話があり
『ダンが来たよ。ドアを開けたら逃げたけど、また戻ってきたよ。
逃げるから、そっと窓から見て見なよ。』
嬉しくて、我慢できずに外に飛び出すと気配を察知したのか、
いなくなっていたのですが、
『ダンちゃーーーーん。』と呼んでみると
『にゃぁぁぁぁーーー。』と鳴きながら
ブロック塀の向こうからダンさんが駆け寄ってきました。
そのまま、抱き上げて無地に帰宅。
二日、外泊したダンさんは、痩せて
ツヤツヤでフカフカだった毛は、ガサガサのゴワゴワになっていて、
それから二日間くらい、コンコンと眠っていました。
自由だけど、ノラ生活はなかなか厳しそうです。
そして、なによりも思い知らされたのは、
お世話をしているつもりだった私たちが、
実はダンさんにこんなに依存していたということ。
脱走前より、ちょっと待遇の良くなったダンさん。
『もうどこにも行かないでね!』と言うと、
『にゃあ。』と返事しました。
(恒例のパトロール中。フム、異常なし!)